青くて痛くて脆い
こんばんは。
今日は「青くて痛くて脆い」を読みました。
「君の膵臓を食べたい」の作者が描く青春っぽくて、今の時代らしい作品でした。
全部読み終わった後に題名にしっくりとした感覚を抱きます。
大学生になった田端楓はどちらかというと目立つタイプの学生ではなかった。
むしろ、彼には一つ心に決めた決まり事があった。
「人に不用意に近づかない」
一見自信も無いような彼だが、ある女生徒との出会いが彼の日常を少し壊す。
何よりも純粋無垢な秋好。
世界の平和。そんな事を純粋に願う。その為には何が出来るのか。
何故か一緒にいるようになった2人はモアイという秘密結社を創る。
理想を掲げ、なんだかわからないけど走り出したモアイに数年後に
創業当時の二人の姿は無い。
エゴじゃない、生き方じゃない、人の個性の作品か。
自分勝手な人間の生きざまを感情を掻き立てるようにしてかいてありました。
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感想です。*ネタバレ含む*
面白いけど、微妙でした。笑
主人公と年代も近く。(ってかほぼ同じ)
(学生団体で似たようなことをしていた自分としては)
リアルさがイマイチ足りないなと思いました。。
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モアイの目的は存在しない。
理想の社会の達成のために何が出来るかわからないけど二人で始めた活動は
次第に仲間を増やしていく。
楓は理想に真っすぐで、純粋な秋好に憧れた。
心のどこかでこうあってほしい秋好像を持ち、それに期待をした。
数年後には企業との癒着も起きる就活支援団体に。
理想の打ち手がこれか。現実的な落としどころがこれか。
楓はガッカリとして、夢を見ることを正しいと信じ、変わってしまった
モアイとその”新しい”リーダーヒロのいる組織を破壊し、再構築することを目論む。
それこそが正しさ。世の正義だと信じて。
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今の時代らしいと思った、こういう理想の社会等の考え方を
取り入れているところ。確かに最近の大学生は人生に生きがいを求める。
よくボランティアに行く。すぐカンボジアに行く。社会人となれ合う。
学校を建てる。授業をする。キャリアを見直す。政治に意見を持つ。
うん。確かに今っぽい。
だからこそリアルさが足りない。
一言でいうと。
学生なめるなと笑 もっと考えてるわw
もっと理想だって考えるし、モアイがビジョナリーならしかも高学歴という設定なら
理想の現実のギャップに組織がまとまるわけがない笑
こんな程度の低い団体で生き残れる程、学生界隈なめないでほしいなとまず思う。
あまりに楓の思いを正当化して思い込ませる表現に現実との乖離があって
入り込みにくかった。
ただ伝えたいことは凄くよくわかる。
所詮世の中人のエゴでもって形成されてる。
それがダメだなんていう道義は無いし、権利もそもそも存在していない。
でも社会は成立するのだ。
まぁそうだろうな。と思うのは似たことで悩んだ経験がるからかな。
もっと強烈に理想を語る子はいるし、もっと強烈に葛藤する子もいる。